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日米間ー海外送金の方法
個人で利用しやすい、日米間の送金方法を紹介する。
1. 日本からアメリカへ送金の手段
【郵便局】
日本のゆうちょ銀行・国際送金取扱郵便局、またはゆうちょダイレクトから受取人の銀行口座または郵便振替口座に送金することができる。法人の取り扱いは、現在行っていない。国際送金の利用には、マイナンバーの届出が必要。窓口での送金料金は1件につき7,500円。
- ゆうちょダイレクト
国際送金のゆうちょダイレクト国際送金の利用にあたっては、あらかじめ郵便局の貯金窓口・ゆうちょ銀行店舗において、マイナンバーの登録が必要となる。送金日数の目安は、申込日+2〜4営業日程度。ゆうちょダイレクト国際送金は、パソコン・スマートフォンで利用可能。料金は1件につき3,000円で、送金限度額は1回あたり100万円未満、1日あたり200万円以下、1か月あたり500万円以下。
- 海外送金の注意点
金融機関では、「マネー・ローンダリング」や「テロ資金供与」の防止策が厳しくなってきており、郵便局のサービスでも、国際送金の申し込みに当たっては、後日、貯金事務センターで送金内容等を確認し、法令等に基づき送金実行前に追加の確認や送金目的等を確認できる資料の提出が求められる場合がある。また、送金内容等の確認が終了するまで、1カ月前後の時間がかかることもあるほか、確認の結果、送金できないケースもあるので注意が必要だ。
送金の元となる資金を確認できる資料例
源泉徴収票、給与明細、所得証明書、預金通帳、資産売却時の契約書等。
送金内容等を確認できる資料例
生活費(戸籍謄本、各国公的機関発行の公証書等)、滞在費・旅費(航空機・宿泊先の請求書)、留学費(留学先の授業料・入学許可証)、自分の口座への預金(送金先口座の預金明細書等)、買い物(請求書、売買契約書)、サービス利用料(サービス利用に係る契約書、請求書等)、投資・出資・会社設立(投資資金の送金指示書、投資先等との契約書等)。
【銀行の送金小切手】
金融機関でドル建ての送金小切手を発行してもらい、それをアメリカの受取人宛に送付する。このサービスを終了した銀行が多く、現在SMBC信託銀行が口座を持つ顧客のみに発行を行なっている。
2. 両方向から送金できる手段
【銀行の電信送金】
電信送金は、顧客から送金依頼を受けた銀行・金融機関が、支払銀行宛に受取人に支払う旨を電信する。そのため、確実で早いのが特長で、通常2〜3日で送金が完了する。手数料は、他の方法と比較すると高く見えるが、送金額に関わらず手数料は一律なため、多額の送金をする際には有利で安全である。ただし、銀行から送金する場合は、その銀行に口座がないと受け付けないなど、各銀行により条件があるので事前に確認が必要。日本の外貨預金の口座から海外送金が可能で、手数料は円口座からの手数料とほぼ同じである。三井住友銀行や三菱UFJ銀行は海外居住者向けにネットバンキング契約者が国内預金の管理や振り込み、海外送金の取引ができるサービスを行っている。また、ソニー銀行、楽天銀行、セブン銀行といったネット銀行もインターネットを使用した海外送金のサービスを行っている。これらネット銀行は通常の銀行に比べて手数料がやや安い。
3. アメリカから日本へ送金の手段
【マネーオーダー:米銀行発行小切手】
アメリカの金融機関等でマネーオーダーや小切手を買い、それを日本で換金するという送金の方法だが、金融機関で換金する場合は、手数料を取られることもあるので注意したい。利点としては、手数料が比較的安く安全で、現金にも換えられることが挙げられ、少額の送金に向いている。マネーオーダーの購入には身分証明書の提示が必要であったり、金額にも制限があるので、特に金額が大きい際は事前に確認することをおすすめする。なお、郵便局における日米間のマネーオーダーの取扱いは、2020年度に終了している。
【海外送金サービス】
近年海外送金で多数の人々に利用されているのは海外送金会社のサービスである。Wise(旧Transfer Wise), PayForex, enRemit, SBI Remit, Western Union等が代表的な例だが、このような会社は大抵中継銀行手数料が掛からないため、郵便局や銀行に比べると大幅に手数料が安くなる場合が多い。だが金額によって手数料がかなり変わってくるので、事前にシミュレーションを行い、金額を確認することをおすすめする。入金後数分で着金する場合もあり、通常、数時間で完了する。