教育education

アメリカの教育システム


学校生活の基礎知識

【渡航前準備】

移住後のスムーズな生活のためには、前準備が重要な鍵となる。特に子供の学校関係の書類は、早めに揃えておくのが賢明。以下は日本から持参するべき主なもののリストである。

  • 成績証明書、在学・卒業証明書……英文、もしくは英訳を付けて持参。
  • 英文の予防接種証明書(母子手帳)、健康診断書、歯科証明書
  • 教科書、教科書給付証明書……日本の教科書は、日本語授業補習校に通う場合などに必要
  • 電子辞書・辞典など
  • 現地校の課題図書(Core Read-ing List)の和訳本か対訳本があれば入手しておくと、学習の助けになる

図2 入学・編入手続きの手順例

【入学・編入・転校の手続き】

入学・編入の学年は生年月日を基準に決まり(Appropriate Grade by Age)、その日付(cut off date)は、州や学校によって異なるので、居住区の学校に確認する。各学校区(School district)のウェブサイトで確認することもできる。英語がわからないなどの理由で学年を下げて入学することが認められる場合もあるので、必要に応じて学校に相談する。

幼稚園の場合

例えば、カットオフ日が9月6日であれば、9月6日までに5歳になっている子は入学できるが、それ以降の誕生日は次年度の入学となる。ただし、カットオフ日の前月、または同じ月、週など(州より決まりが違う)は父母の考慮により、入学を1年遅らせることもできる。これは4歳でキンダーガーテンに入園する児童をなるべく減らすためである。

入学・編入手続き手順

公立校の入学手続きは、地区によって多少の違いがある。大まかな手順は次のようなものである。(図2参照)

  1. 居住区の教育委員会にその学区域の学校を確認。ニューヨーク市など大都市では、学区内の数校から選択できる場合がある。私立の場合、学校により異なるので直接学校に問い合わせること。
  2. 学校に連絡を取り訪問のアポイントメントを取る。日本に比べて、学校ごとの違いが大きいので、できるだけ多くの学校を訪問して選択すること。
  3. 本人同行で学校関係者と面接を行う。
  4. 必要書類を持参の上、学校を訪問し書類手続きを行う。

転校の手続き

日本への帰国のための退学、あるいはアメリカ国内の他の学校への転校など、決まった時点でその理由を添えて文書で学校へ届ける。

【予防接種】

予防接種記録(Immunization Record)の規定は州によって異なるが、日本から予防接種証明書を英訳して持参する。必要な予防接種を受けていないない場合は、通学開始前に受ける。以下は、U.S. Department of Health and Human Serviceが0〜6歳児に勧める予防接種の種類。

  • DTap
    ジフテリア(Diphtheria)
    破傷風(Tetanus)
    百日咳(Pertussis)
  • MMR
    はしか(Measles)
    おたふく風邪(Mumps)
    風疹(Rubella/German Measles)
  • B型肝炎(Hepatitis B)
  • Haemophilus influenza type b (Hib)
  • Pneumococcal(PCV)
  • 水疱瘡(Varicella 〈Chicken pox〉)
  • インフルエンザ(Influenza)※任意(デイケアなどでは必須の場合もあるので確認する)
  • A型肝炎(Hepatitis A)
  • ロタウィルス(Rotavirus)
  • 小児マヒ※不活性ポリオワクチン(Inactivated Poliovirus)
  • ツベルクリン反応

ツベルクリン反応に要注意

アメリカではBCG接種を行わないため、ツベルクリン反応が「陽性」と出ると、即「結核」と疑われる場合がある。BCG接種を受けている場合は、英訳証明を医師に発行してもらう。ツベルクリン反応テストをする前に、学校の職員、スクールナースや医師に相談する。

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