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アメリカの夏休み:サマーキャンプ


アメリカの学校の夏休みは州や学校により時期や期間が様々だが、日本の学校に比べて長い場合が多い。そのため、幼稚園児から高校生までを対象に夏休み中には様々なプログラムがあり、これらのプログラムを一般にサマーキャンプと呼ぶ。サマーキャンプは学校がその学校の生徒を対象に行うものや、動物園や公園等を管理する公共団体、YMCAやYWCA、スポーツや芸術関係の団体等が主催するもの、大学が地域の生徒や将来の学生に向けて行うプログラムまで内容、期間、費用も多種多様。プログラムによっては参加資格や参加のための審査がある場合もある。一般的に毎年10月頃から、翌年夏のキャンプ情報が出始め、12月ごろから申込の受付が始まる。

コロナウイルスのパンデミックの影響により2023年夏のキャンプも引き続き、ワクチン接種条件や事前のテスト、マスクの着用、感染が確認された場合の対応等、各プログラムによって様々な対応が見られるが、多くのキャンプでほぼ通常通りの活動が行われる見込み。

サマーキャンプの種類

● Day Camp(通いのキャンプ)

学校や教育委員会、YMCA等が行うデイキャンプは学校等の施設を使う場合が多い。学校等のキャンプはアート、スポーツ、ゲームなどの活動を行い、週に1日遠足(フィールドトリップ)がある場合が多い。また、少し離れたキャンプ場などに毎日バスで通い、活動を行うものもある。期間は1週間から数週間まで選べる場合が多く、学校や公共団体が運営する総合的なキャンプは参加費は安価な場合が多く、無料のプログラムもある。一方、充実した施設でスポーツの指導、昼食付の豪華な内容のキャンプでは参加費が5日間で1000ドルを超えるものもある。無料のプログラムや人気のある内容、便利な時期のキャンプはすぐに定員に達するので、申込み開始日や申込方法等事前の情報収集が必要。

● Overnight/ Sleepover Camp(宿泊キャンプ)

1~8週間の様々な合宿キャンプがある。申込開始日や内容、費用はキャンプにより異なるのでウェブサイトなどで情報収集し、比較するとよい。人気があるものはすぐに定員を満たすので、申し込みは早めがよい。宿泊キャンプは年齢、性別によって部屋割りをするので参加者の多い時期は特に早めに申込みをする。宿泊キャンプの参加申込には健康診断書が必要になる。独自の書式がある場合が多いので、かかりつけ医師に記入してもらい、提出する。

小、中学生を対象にしたキャンプは自然の中でスポーツや野外体験、共同生活を行うものが多く、高校生向けには大学の寮に宿泊して興味のある分野の授業を受けるプレカレッジとも呼ばれるプログラムやスポーツ、芸術などの専門的なプログラムも多い。宿泊キャンプの参加費は一般的に高額なため参加費の助成(Financial Aid)があるキャンプもあるので、助成を受けたい場合はなるべく早く問い合わせ、必要書類を揃えて申込みをする。

● 日本語による宿泊キャンプ

Tokyo-Frost Valley YMCA Partnership
Tel:(914)705-5434
e-mail:tokyo-info@frostvalley.org
www.ymcatfv.org/summer/

 1979年にスタートした日本語による合宿サマーキャンプ。小学校1年生から15歳までが対象で、特別プログラムとして16歳向けのリーダー養成キャンプもある。ニューヨーク州のフロストバレーYMCAのキャンプ施設で毎年6月末から8月中旬まで4セッション行われ、セッションによっては日本からの参加者もいる。同キャンプの運営は日本語で行われる。日本の文化や習慣を大切にして、食事の片づけや掃除もキャンパーが分担して行う。

東京・フロストバレーYMCAパートナーシップでは、冬のキャンプ、日帰りキャンプなど年間を通して日本語による様々なプログラムを運営している。

□ サマーキャンプ選びのチェックポイント

● CCD(Certified Camp Director)の認定を得た責任者がいる。
● American Camp Association(ACA)などの認定を受けている。
● 毎年同じスタッフがいる。
● 意図や内容について直接確認できる人がいる。
● 子供の興味や適性に合う。
●感染症等の対策内容、救護体制や万一具合が悪くなったときの対応が明記されている。

□ 情報収集

ACAは全米のキャンプを総括している非営利団体で、ウェブサイトから全米のDay Camp, Overnight Campの検索ができる。

American Camp Association :
TEL:(765)342-8456 / (800)428-2267
www.acacamps.org

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